あおはとのゲーム雑記。元々AceCombatブログでしたが今はいろいろ・・・
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エースコンバットZEROの読み物。
ベルカ戦争を駆け抜けた鬼神の姿を、登場人物の視点から振り返る
エースコンバットの世界で
2005年時点の読み物。
ブレット・トンプソンがヒロインの物語。
エースコンバットの短編ら
ジャンルは特に指定なし。
1Pで収まる文字ものたちです。
◆我が家のキャラクター紹介◆
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加筆修正MEMO
2009/06/23-------
カテゴリー「コラム?語り」を「コラム・ネタ・語り」に変更
2008/08/22-------
ACEたちの欠片に前からあったのを追加
2008/08/08-------
ACEたちの欠片に一文
2008/07/14-------
機体操作・小ネタ集に
当たり判定追加
2008/07/11-------
我が家のキャラクター紹介に
大量追加
2008/06/18-------
人物をラクガキするに
5~10点追加
2008/06/10-------
THE GAUNTLET #5に
現在の記録SS追加
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北東より接近する4機の機影を、この機体のレーダーも捉える。
≪ガルム隊へ。撤退は許可できない。迎撃せよ≫
≪ガルム隊へ。撤退は許可できない。迎撃せよ≫
相変わらずの鉄壁の仏頂声が、理不尽な要求をキッパリと告げる。
俺は皮肉に顔を歪めながら言い返す。
≪だろうな、報酬上乗せだ≫
俺の頭の中で、イーグルアイの態度と、この偵察任務の裏がそれぞれ繋がってきた気がしたからだ。
≪金にたかる犬どもが≫
ロトとやらの誰かが吐き捨てるように言う。
≪ここは『円卓』。死人に口なし―――≫
何とでも言え。俺たちは傭兵だ。
俺はHUDに捕らえた敵影を睨みつけ、笑う。
―――この舞台の主役は俺たちだ。
今こそお前の粋な度胸を発揮するときだぜ、相棒。
≪くるぞ、懐に飛び込もう≫
いつものポジションにつけた相棒は、力を溜めるようにぐいっと翼をひねる。
―――任せておけ!
俺たち二機のイーグルと舳先が赤くペイントされたグレイのタイフーンが、火花を散らしながら高速ですれ違う。
お互いに撃ち合ったMSSLはお互いの戦闘機動を捕捉しきれずに、虚空へと流れていった。
≪ただの傭兵だ。我々とは違う。―――B7Rから生きて戻れると思うな≫
MSSLをかわされたくせに、ベルカ野郎の気取った無線が舞い込む。
堕とされてもそんな口が利けるもんか、試してやろうじゃないか!
≪FOX2!≫
敵の誰かが勇んでミサイルを発射する。
視界の隅で、ひらりと機体をひねる相棒の姿が映る。
―――さぁ、どうする?
そんな俺の目の前に、一機のタイフーンが翼をかすめてすれ違っていく。
俺が機首を返すと、そのタイフーンは緩やかなカーブを描いて上昇していく。
まるでついてこいといわんばかりの軌道だ。
その途端、ヘルメット内に無機質な音声が響く。
―――WARNING!
左隅のレーダーを見やれば、まさに俺に向かって2発のミサイルが発射されたところだった。
(あんな遠くから?!)
≪クソ≫
俺はぐるりと機体を回転させて回避機動を取る。
≪サイファー、奴ら遠距離から狙ってくる!気をつけろよ!!≫
そんな俺を、ミサイルは執拗に追尾する。
俺はダイブして速度を稼ぎ、ミサイルをひきつけると、地表すれすれで一気に機首を引き起こす。
強烈なGに全身がギリギリと痛み、視界が暗くなりかける。機体の空中分解ギリギリのGだ。
そんな背後で炸裂音が遅れて響くのを聞き届けてから、初めて俺は旋回を解く。
―――WARNING!
その瞬間だった。
誘った敵の機体―――一番機―――がいつの間にか俺の後ろに付き、ピッタリとその尻を狙っていた。
(やばい!)
俺は再び機体を回転させる。
クラついた頭にズキッと頭痛が走る。
≪うっ!?≫
だが、MSSLはレーダーに表示されることなく未発射に終わる。
振り返れば、ガルム1が一番機にむかってMSSLを発射しているところだった。
そしてサイファーはそのまま翼をひねると、一番機の回避機動を確認することなく、他の二機に機首をむけ、ヘッドオンに持ち込む。
予想外の照準を向けられたことに驚いたのか、慌ててブレイクしようとするグレイの機体に、ガルム1の腹から発射されたAAMがそれぞれ突き刺さる。
≪二機も落とされた!許さねぇ!≫
遥か彼方の爆炎の真実をレーダーで確認したのだろう。残ったベルカ機が吠え掛かり、俺の後ろに猛然と噴かして食いついてくる。
俺はレーダー、速度を確認し、耳を澄ませ、後方を見やり―――こちらを睨みつけるヘルメット野郎を視界におさめる。
恐らくバイザーの下で血走った目で睨みつけているだろう、その輪郭を想像し、心の中でゆっくり数を数える。
いち―――、に!
俺はスロットルを最小に引き絞り、エアブレーキをかけ、ラダーを蹴飛ばしながら機首を急激に引き上げた。
今まで俺の機体の周りを行儀よく流れていた風が、機体の腹にぶち当たってその姿勢を跳ね上げる。
キャノピー越しに見えたグレイのタイフーンが、ややおいて俺の機体を凄い速さで追い抜いていった。
パイロットのバイザーがこちらの機体に吸い付くように向けられていたのが、妙に印象的だった。
(ただの傭兵様をナメるなよ!―――)
俺は慌てて減速する機体の胴体に、機銃をぶちこみながら、ようやくロックのかかったMSSLを発射する。
グレイのタイフーンはこの青い空に鉄くずとなって散り、着弾一瞬前に脱出したパイロットは、赤茶けた大地に向かって、どこまでもどこまでも落下していった。
≪く、ウスティオの傭兵風情が、なぜそこまでやれる!≫
見やれば、サイファーがロト1の後ろにピッタリとくっつき、今にもMSSLを発射しようとしているところだった。
その後ろから、別の戦闘機が高速で迫る。
見たこともない白い前進翼の機体だった。
≪サイファー、狙われてるぞ、気をつけろ!≫
俺はその機体に向かって猛然とアフターバーナーをふかす。
ガンレクティルの範囲外であるにもかかわらず、俺は舐めるように機銃をばら撒く。
白い前進翼機は、それを回避するようにひらりと最小半径で進行方向を変えると、俺の方に機首をもたげる。
驚異的な運動性だった。
(なんだあれは!)
俺はとっさに出たSHOOTの文字を逃さず、MSSLを発射し、すぐさま回避機動をとる。
白い前進翼機は苦もないといったようにそれを軽々とかわす。―――と同時に、放たれたMSSLがかすったのか、機体の近い空間でミサイルが炸裂する。
≪ク!≫
俺はざっと首を回して機体をみやるが、それほど目立った損傷はない。あるとすれば尾翼の先端が持ってかれたくらいか。
賢い計器が素早くダメージを算出するが、僅か一桁、軽微なものだった。
だが、さっきのものでも直撃すればどうなるかは想像に容易い。
その遥か向こうで、爆炎が上がるのが見える。
≪被弾した?・・・傭兵風情に!!≫
どうやら、プライドで空を飛んでいた輩らしい。
血を吐くような憎憎しげな無線の後、その機体を捨て、脱出するのが横目で確認できる。
≪サイファー、手早いな。あと一機、フィニッシュにかかろう≫
俺は目標を変更し、サイファーに機首を向けた前進翼機の機影を追いかける。
だが、思ったほど差は縮められず、加速性能のよさを思い知らされることになる。
≪あれはなんだ?前進翼が実用化されていたのか≫
すると、男の声ですぐさま反応が返ってくる。
≪いつまでもオンボロの機体に乗ってるからさ≫
・・・言ってくれるじゃないか。
作戦開始直後に自分の言ったことを思い出し、俺は苦笑する。
機体に新しい古いはあれど、結局は操縦者の技量が勝敗を決める。
ナメてかかった方が痛い目をみるというのは、どこの世界でもお約束だ。
その白い前進翼機は、迎え撃つように反転したサイファーと頭からすれ違い、あっけなく機体に穴をあけられる。
≪クソ、レーダーにぶっこみやがって!≫
攻撃できなくなったのか、その白い前進翼機は逃げるようにアフターバーナーをふかし、飛び去っていった。
機体が作戦空域外に飛びぬけるのを見届け、イーグルアイからの無線が滑り込む。
≪ベルカの増援、全期撃墜を確認。任務完了、基地に戻るぞ≫
ふう。
俺は大きく息をつくと、肩に入っていた力を軽く抜いた。
そして少し妙な間をおいて、再びイーグルアイからの無線が鳴る。
≪連合軍作戦司令部より入電。”連合軍海上部隊は進軍を開始。貴隊の活躍に感謝する”≫
それを聞いて、俺は再び乾ききった苦笑を頬に貼り付ける。
≪なるほど、俺たちは捨て駒だったようだ≫
薄々予感はしていた。
俺たちはベルカの目を欺くための囮として飛ばされているのではないか、と。
―――だが、俺たちはまだ飛んでいる。この空を飛んでいる。
この、B7Rで。
俺は相棒と、自らの悪運を皮肉りながら言う。
≪よう相棒、まだ生きてるか?≫
俺は皮肉に顔を歪めながら言い返す。
≪だろうな、報酬上乗せだ≫
俺の頭の中で、イーグルアイの態度と、この偵察任務の裏がそれぞれ繋がってきた気がしたからだ。
≪金にたかる犬どもが≫
ロトとやらの誰かが吐き捨てるように言う。
≪ここは『円卓』。死人に口なし―――≫
何とでも言え。俺たちは傭兵だ。
俺はHUDに捕らえた敵影を睨みつけ、笑う。
―――この舞台の主役は俺たちだ。
今こそお前の粋な度胸を発揮するときだぜ、相棒。
≪くるぞ、懐に飛び込もう≫
いつものポジションにつけた相棒は、力を溜めるようにぐいっと翼をひねる。
―――任せておけ!
俺たち二機のイーグルと舳先が赤くペイントされたグレイのタイフーンが、火花を散らしながら高速ですれ違う。
お互いに撃ち合ったMSSLはお互いの戦闘機動を捕捉しきれずに、虚空へと流れていった。
≪ただの傭兵だ。我々とは違う。―――B7Rから生きて戻れると思うな≫
MSSLをかわされたくせに、ベルカ野郎の気取った無線が舞い込む。
堕とされてもそんな口が利けるもんか、試してやろうじゃないか!
≪FOX2!≫
敵の誰かが勇んでミサイルを発射する。
視界の隅で、ひらりと機体をひねる相棒の姿が映る。
―――さぁ、どうする?
そんな俺の目の前に、一機のタイフーンが翼をかすめてすれ違っていく。
俺が機首を返すと、そのタイフーンは緩やかなカーブを描いて上昇していく。
まるでついてこいといわんばかりの軌道だ。
その途端、ヘルメット内に無機質な音声が響く。
―――WARNING!
左隅のレーダーを見やれば、まさに俺に向かって2発のミサイルが発射されたところだった。
(あんな遠くから?!)
≪クソ≫
俺はぐるりと機体を回転させて回避機動を取る。
≪サイファー、奴ら遠距離から狙ってくる!気をつけろよ!!≫
そんな俺を、ミサイルは執拗に追尾する。
俺はダイブして速度を稼ぎ、ミサイルをひきつけると、地表すれすれで一気に機首を引き起こす。
強烈なGに全身がギリギリと痛み、視界が暗くなりかける。機体の空中分解ギリギリのGだ。
そんな背後で炸裂音が遅れて響くのを聞き届けてから、初めて俺は旋回を解く。
―――WARNING!
その瞬間だった。
誘った敵の機体―――一番機―――がいつの間にか俺の後ろに付き、ピッタリとその尻を狙っていた。
(やばい!)
俺は再び機体を回転させる。
クラついた頭にズキッと頭痛が走る。
≪うっ!?≫
だが、MSSLはレーダーに表示されることなく未発射に終わる。
振り返れば、ガルム1が一番機にむかってMSSLを発射しているところだった。
そしてサイファーはそのまま翼をひねると、一番機の回避機動を確認することなく、他の二機に機首をむけ、ヘッドオンに持ち込む。
予想外の照準を向けられたことに驚いたのか、慌ててブレイクしようとするグレイの機体に、ガルム1の腹から発射されたAAMがそれぞれ突き刺さる。
≪二機も落とされた!許さねぇ!≫
遥か彼方の爆炎の真実をレーダーで確認したのだろう。残ったベルカ機が吠え掛かり、俺の後ろに猛然と噴かして食いついてくる。
俺はレーダー、速度を確認し、耳を澄ませ、後方を見やり―――こちらを睨みつけるヘルメット野郎を視界におさめる。
恐らくバイザーの下で血走った目で睨みつけているだろう、その輪郭を想像し、心の中でゆっくり数を数える。
いち―――、に!
俺はスロットルを最小に引き絞り、エアブレーキをかけ、ラダーを蹴飛ばしながら機首を急激に引き上げた。
今まで俺の機体の周りを行儀よく流れていた風が、機体の腹にぶち当たってその姿勢を跳ね上げる。
キャノピー越しに見えたグレイのタイフーンが、ややおいて俺の機体を凄い速さで追い抜いていった。
パイロットのバイザーがこちらの機体に吸い付くように向けられていたのが、妙に印象的だった。
(ただの傭兵様をナメるなよ!―――)
俺は慌てて減速する機体の胴体に、機銃をぶちこみながら、ようやくロックのかかったMSSLを発射する。
グレイのタイフーンはこの青い空に鉄くずとなって散り、着弾一瞬前に脱出したパイロットは、赤茶けた大地に向かって、どこまでもどこまでも落下していった。
≪く、ウスティオの傭兵風情が、なぜそこまでやれる!≫
見やれば、サイファーがロト1の後ろにピッタリとくっつき、今にもMSSLを発射しようとしているところだった。
その後ろから、別の戦闘機が高速で迫る。
見たこともない白い前進翼の機体だった。
≪サイファー、狙われてるぞ、気をつけろ!≫
俺はその機体に向かって猛然とアフターバーナーをふかす。
ガンレクティルの範囲外であるにもかかわらず、俺は舐めるように機銃をばら撒く。
白い前進翼機は、それを回避するようにひらりと最小半径で進行方向を変えると、俺の方に機首をもたげる。
驚異的な運動性だった。
(なんだあれは!)
俺はとっさに出たSHOOTの文字を逃さず、MSSLを発射し、すぐさま回避機動をとる。
白い前進翼機は苦もないといったようにそれを軽々とかわす。―――と同時に、放たれたMSSLがかすったのか、機体の近い空間でミサイルが炸裂する。
≪ク!≫
俺はざっと首を回して機体をみやるが、それほど目立った損傷はない。あるとすれば尾翼の先端が持ってかれたくらいか。
賢い計器が素早くダメージを算出するが、僅か一桁、軽微なものだった。
だが、さっきのものでも直撃すればどうなるかは想像に容易い。
その遥か向こうで、爆炎が上がるのが見える。
≪被弾した?・・・傭兵風情に!!≫
どうやら、プライドで空を飛んでいた輩らしい。
血を吐くような憎憎しげな無線の後、その機体を捨て、脱出するのが横目で確認できる。
≪サイファー、手早いな。あと一機、フィニッシュにかかろう≫
俺は目標を変更し、サイファーに機首を向けた前進翼機の機影を追いかける。
だが、思ったほど差は縮められず、加速性能のよさを思い知らされることになる。
≪あれはなんだ?前進翼が実用化されていたのか≫
すると、男の声ですぐさま反応が返ってくる。
≪いつまでもオンボロの機体に乗ってるからさ≫
・・・言ってくれるじゃないか。
作戦開始直後に自分の言ったことを思い出し、俺は苦笑する。
機体に新しい古いはあれど、結局は操縦者の技量が勝敗を決める。
ナメてかかった方が痛い目をみるというのは、どこの世界でもお約束だ。
その白い前進翼機は、迎え撃つように反転したサイファーと頭からすれ違い、あっけなく機体に穴をあけられる。
≪クソ、レーダーにぶっこみやがって!≫
攻撃できなくなったのか、その白い前進翼機は逃げるようにアフターバーナーをふかし、飛び去っていった。
機体が作戦空域外に飛びぬけるのを見届け、イーグルアイからの無線が滑り込む。
≪ベルカの増援、全期撃墜を確認。任務完了、基地に戻るぞ≫
ふう。
俺は大きく息をつくと、肩に入っていた力を軽く抜いた。
そして少し妙な間をおいて、再びイーグルアイからの無線が鳴る。
≪連合軍作戦司令部より入電。”連合軍海上部隊は進軍を開始。貴隊の活躍に感謝する”≫
それを聞いて、俺は再び乾ききった苦笑を頬に貼り付ける。
≪なるほど、俺たちは捨て駒だったようだ≫
薄々予感はしていた。
俺たちはベルカの目を欺くための囮として飛ばされているのではないか、と。
―――だが、俺たちはまだ飛んでいる。この空を飛んでいる。
この、B7Rで。
俺は相棒と、自らの悪運を皮肉りながら言う。
≪よう相棒、まだ生きてるか?≫
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