あおはとのゲーム雑記。元々AceCombatブログでしたが今はいろいろ・・・
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エースコンバットZEROの読み物。
ベルカ戦争を駆け抜けた鬼神の姿を、登場人物の視点から振り返る
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エースコンバットの短編ら
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2009/06/23-------
カテゴリー「コラム?語り」を「コラム・ネタ・語り」に変更
2008/08/22-------
ACEたちの欠片に前からあったのを追加
2008/08/08-------
ACEたちの欠片に一文
2008/07/14-------
機体操作・小ネタ集に
当たり判定追加
2008/07/11-------
我が家のキャラクター紹介に
大量追加
2008/06/18-------
人物をラクガキするに
5~10点追加
2008/06/10-------
THE GAUNTLET #5に
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真っ黒な空を見上げる。
独特の轟音を残し、薄く輝くアフターバーナーに背中を押され、鉄の鳥たちは次々と夜の闇へと消えていった。暫く基地に居た”珍客”であるあの男も、今や空の上だ。
飛跡を見上げるメビウスは、男の滞在中に話し合ったことをぼんやりと思い起こす。
それは、思い出しても思い出しても空と飛行機のことばかりだった。
最初は、彼の空戦技術が気になった。だから、声をかけた。
一体どうやって非武装で4機もの戦闘機から逃げ切ったのか。これは社交辞令というよりも、メビウスのパイロットとしての好奇心がそうさせたのかもしれない。
気付けば彼は、自らも初めて体験するような並々ならぬ衝動に突き動かされ、連日あの男が居座る格納庫へと足を運んでいた。そんなメビウスを、男はいつも手に持つ煙と似た灰色の瞳を向けて迎えてくれた。男は、一度たりとも彼の来訪を拒まなかった。
飛行機の技術。スペック。天候条件。特定条件下での判断基準。些細な拘りに機体の好み。操舵の癖。空の色。風の音。翼の意味。
彼らは、来る日も来る日も空と飛行機の話をして、貴重な時間を過ごした。
思い起こしてみれば、空と飛行機の話しかしていない。
メビウスは思わず俯き、吹き出してしまいそうになるのをこらえる。
大の大人2人が”オモチャ”について連日夢中になって話し倒していたというのだから、自分たちのオタクぶりはよっぽどだったのだろう。今になれば周りの整備員の、あの奇異の目も理解できるというものだ。
「な~に笑ってんだ?」
どきっとして、メビウスは慌てて口元を隠す。よりによって”この人”にこんな場面を見られるなんて。しかも、まさか”思い出し笑い”なんて。逆立ちしてもいえない。寧ろ、恥ずかしくていえない。
メビウスは、ひとつ咳払いをすると、微笑みで表情を隠しながらその人物を見やる。
すらりとした体躯に、肩までの黒髪。ボン!と突き出てキュッと締まった腰は、当然ながらこの基地のアイドルの座をほしいままにしている。
「なんでもないよ、ツバメ」
メビウスはこの暗闇にほんの少し感謝しながら、その名を呼んだ。
「独りで笑っておいて”なんでもない”はないだろ?」
そう言って、彼女はぐんと伸びをする。
「ま、いいけどさっ。今夜はアイツが客人のお守かい」
「ジュン?」
「そ」
メビウスは再びその空色の瞳を頭上の闇へと向ける。
「・・・からかわれないといいんですが」
「お客さんがかい?」
ツバメの切り返しに、メビウスはう~んと唸る。
二人の顔が交互に浮かび――
やがて、彼は困ったように呟いた。
「・・・両方、かな?」
「なんのこっちゃ」
遠い空で、今も鉄の鳥たちは飛び続けているのだろう。
その理由を探し、その風を掴むために。
メビウスの髪を、強い風がなぶって抜けていく。
――では、この翼の理由は?
あとがきめいた補足 * * *
※このお話はAREVEAL ONEとリンクしています。
※エースコンバット時間でいう、2005/11/29午前零時ごろの話です。ピクシーのインタビュー終了後ですねっ
※タイトルは洒落です、深い意味はありません。。。
※OperationKATINAと4の間の話だと思ってください。
今回はちょっと文調を変えてみました・・・が、どうでしょう・・・ビミョウな気もしないでもないです。
飛跡を見上げるメビウスは、男の滞在中に話し合ったことをぼんやりと思い起こす。
それは、思い出しても思い出しても空と飛行機のことばかりだった。
最初は、彼の空戦技術が気になった。だから、声をかけた。
一体どうやって非武装で4機もの戦闘機から逃げ切ったのか。これは社交辞令というよりも、メビウスのパイロットとしての好奇心がそうさせたのかもしれない。
気付けば彼は、自らも初めて体験するような並々ならぬ衝動に突き動かされ、連日あの男が居座る格納庫へと足を運んでいた。そんなメビウスを、男はいつも手に持つ煙と似た灰色の瞳を向けて迎えてくれた。男は、一度たりとも彼の来訪を拒まなかった。
飛行機の技術。スペック。天候条件。特定条件下での判断基準。些細な拘りに機体の好み。操舵の癖。空の色。風の音。翼の意味。
彼らは、来る日も来る日も空と飛行機の話をして、貴重な時間を過ごした。
思い起こしてみれば、空と飛行機の話しかしていない。
メビウスは思わず俯き、吹き出してしまいそうになるのをこらえる。
大の大人2人が”オモチャ”について連日夢中になって話し倒していたというのだから、自分たちのオタクぶりはよっぽどだったのだろう。今になれば周りの整備員の、あの奇異の目も理解できるというものだ。
「な~に笑ってんだ?」
どきっとして、メビウスは慌てて口元を隠す。よりによって”この人”にこんな場面を見られるなんて。しかも、まさか”思い出し笑い”なんて。逆立ちしてもいえない。寧ろ、恥ずかしくていえない。
メビウスは、ひとつ咳払いをすると、微笑みで表情を隠しながらその人物を見やる。
すらりとした体躯に、肩までの黒髪。ボン!と突き出てキュッと締まった腰は、当然ながらこの基地のアイドルの座をほしいままにしている。
「なんでもないよ、ツバメ」
メビウスはこの暗闇にほんの少し感謝しながら、その名を呼んだ。
「独りで笑っておいて”なんでもない”はないだろ?」
そう言って、彼女はぐんと伸びをする。
「ま、いいけどさっ。今夜はアイツが客人のお守かい」
「ジュン?」
「そ」
メビウスは再びその空色の瞳を頭上の闇へと向ける。
「・・・からかわれないといいんですが」
「お客さんがかい?」
ツバメの切り返しに、メビウスはう~んと唸る。
二人の顔が交互に浮かび――
やがて、彼は困ったように呟いた。
「・・・両方、かな?」
「なんのこっちゃ」
遠い空で、今も鉄の鳥たちは飛び続けているのだろう。
その理由を探し、その風を掴むために。
メビウスの髪を、強い風がなぶって抜けていく。
――では、この翼の理由は?
あとがきめいた補足 * * *
※このお話はAREVEAL ONEとリンクしています。
※エースコンバット時間でいう、2005/11/29午前零時ごろの話です。ピクシーのインタビュー終了後ですねっ
※タイトルは洒落です、深い意味はありません。。。
※OperationKATINAと4の間の話だと思ってください。
今回はちょっと文調を変えてみました・・・が、どうでしょう・・・ビミョウな気もしないでもないです。
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いらっしゃいませ、ここは円卓で飛ぶことを夢見る、ただのいちエースファンのブログです。管理人はあおはと。
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