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あおはとのゲーム雑記。元々AceCombatブログでしたが今はいろいろ・・・
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≪沈黙の片羽≫
エースコンバットZEROの読み物。
ベルカ戦争を駆け抜けた鬼神の姿を、登場人物の視点から振り返る

REVEAL ONE
エースコンバットの世界で
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REVEAL ONE
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あいつか
ああ 知っている
話せば長い

そう 古い話だ



彼は『片羽の妖精』と呼ばれた傭兵
『彼』の相棒だった男

そして―――
『片羽』の言葉で物語の幕は上がる


あれは雪の降る寒い日だった

[ヴァレー空軍基地上空 4月2日 13時00分]
"Valais Air Base" 020°04'08"N 239°31'24"E
1300hrs. 02 Apr 1995






















GALM
Ustio Air Force
6th Air Division 66th Air Force Unit

2ch「エースコンバット」無線ネタ支援本部様参考



















≪降ってきたな≫


Ustio Air Force
6th Air Division 66th Air Force Unit

GALM2 >LARRY "PIXY" FOULKE















≪こちら基地司令部、全機あがったようだな≫
≪ガルム1、ガルム2、現在の方位を維持せよ≫



Ustio Air Force
6th Air Division 66th Air Force Unit

GALM1 >BLUELY "CIPHER" SKYMAN

















≪こちらガルム2、了解した≫
≪雪山でベイルアウトは悲惨だ、頼むぜ一番機≫



This text is the fan novel of "ACE COMBAT ZERO" which is a game presented by NAMCO.














≪各機、迎撃体制をとれ≫



This txt presented by aohato, but have NO connection with official site.












≪報酬はきっちり用意しとけ≫



Talking from now on may not be true.













≪互いが無事であればだ≫



But, it POSSIBLY might be true.....















≪お財布握りしめて待ってろよ≫



From now on, it starts―































































≪ガルム隊へ。敵爆撃機を全機撃墜せよ。基地には到達させるなよ≫
今俺たち―――ガルム小隊は、凍えるような寒空の中で敵爆撃機を撃墜すべく、何もない山の上をロケットのように猛進中だった。
≪ガルム2、お前はガルム1の指示に従え。作戦中の勝手な行動は禁じる≫
ウスティオ基地司令官からの無線に、俺は適宜返事を返す。
≪了解、指示は頼んだぜ、ガルム1≫
≪・・・≫
≪おい、聞こえているのか?ガルム1≫
返事の代わりに、前を飛ぶF-15C―――大き目の主翼に2機のエンジンを搭載し、特徴的なエアインテークを持つ俺と同じ仕様の機体―――ことガルム1の紺色にペイントされた両翼が、交互にひらひらと揺れた。
聞こえている、という合図らしい。
さすがにこれはないだろう。俺は意図せずともやや低くなった声で、再びサイファーの応答を促す。
≪おい相棒、無線を使え≫
するとツー、という無線特有のノイズのあと、ごく短い時間だけ通信回線がオープンになった。
≪・・・≫
プツッ。

・・・これには俺も閉口してしまった。
俺の相棒は、このぐらい無口な奴だった。



返事もろくに返せないような無愛想な機体。
自分と同じ仕様ながら、こんな奴がパイロットで大丈夫なんだろうか。
先ほどと殆ど変わらない距離を、サイファーが相変わらずの無言で飛翔する。
そもそも、無言じゃ編隊飛行のしようがないじゃないか。
作戦前に聞かされていた通り、どうやら俺の相棒はひとクセどころか一個中隊分のクセをかき集めたようなヤツらしい。
俺は密かにゲンナリと肩を落とした。
無能なくせに経歴だけのの飛行機乗り―――しかもどういうわけか、むこうが隊長ときた―――と組むなんて、まっぴらごめんだ。
だが、俺も、むこうもまた、腐っても傭兵だ。

≪敵エンゲージまであと3マイル≫

コントロールタワーのカウントダウンが始まる。
俺は、全ての兵装のセーフティロックを外す。

―――ここはひとつ、お手並み拝見といこうじゃないか。

広域レーダーでは、ベルカの爆撃部隊はやや東よりの航路で南下してきていた。
ヴァレー空軍基地と敵爆撃部隊の現在位置を直線で結ぶと、敵とのコンタクトは30度ほどの角度がつくことになる。俺達はその敵の飛行ルートに先回りし、正面から遮断する航路を取るべくアフターバーナーを焚いて寒空をすっとばしていた。
(度胸があるじゃないか)
俺はこっそりと舌を巻く。

ヘッドオンを狙うとは、相当の無謀なヤツか―――はたまた、相当の手練れか。

≪敵エンゲージまであと1マイル≫
敵もそろそろ迎撃行動を開始したようだった。爆撃機の編隊を抜けて、幾機かの護衛機が先着隊に飛びついていくのがレーダーで確認できた。
≪今日は稼がせてもらう≫
≪ようし言ったな。戻ったら今日のエースのおごりだ。朝まで飲もうじゃねえか≫
≪なに、ピクシーばかりにやらせはしないさ≫
同時に、こちらもやっと真正面―――敵の航路をふさぐ位置に到達する。
俺は顎を引き、HUDを睨みつける。
≪おしゃべりは終わりだ≫
サイファーはここで減速しつつやっと向きを変えると、予想通り、敵爆撃部隊と真正面からコンタクトした。
護衛のF-1が一機、こちらを見つけ、猛然と向かってくる。
≪ガルム1、エンゲージ≫
コントロールタワーの言葉と同時だろうか。
―――作戦前にごちゃごちゃと考えていた不安は、サイファーが接触した爆撃部隊の切れ端と一緒に、俺の遥か後方にぶっとんでった。
ヘッドオンと同時に、機銃を叩き込んだらしい。

早い。
そして、何より―――正確だった。

俺はヤレヤレと首を左右に振りながら、改めてHUDを睨みなおす。・・・これは負けてられない。
正面に爆撃機、二機。俺は向かい合って左側のターゲットをロックオンすべく、ミサイルの射出装置にかける手に、心持ち力を込めた。
彼我距離、1000。高度差50フィート。こちらがやや低いくらいか。
サイファーはそれに気付いてか、おのずと残りの一機にターゲットをあわす。
サイトの中心に写った豆粒のような敵機に向かって、俺はロックオンサインと同時に発射ボタンを押し込んだ。
≪ガルム2、FOX2≫
旋回能力もなく、守るべき護衛も追いついていない、ただの格好の標的と化した爆撃機のど真ん中に、俺の放った赤外線誘導ミサイルが着弾する。
爆発する前の一瞬、コックピットに人間の顔らしきものがちらりと見えた。
だがそれは、派手な爆発に巻き込まれ、すぐに炎の中に消える。
隣を見やると、ガルム1のターゲットになった爆撃機も似たように爆発、炎上しながら雪山に吸い込まれていくところだった。
≪ガルム1、ガルム2、敵機撃墜≫
コントロールタワーの無線が、まるで何かのミュージックのように無線から流れ落ちる。
ガルム1はアフターバーナーを再び点火させ、すぐさま次の標的へと舳先を切り替えていた。
僚機である俺への指示は、待てども―――ない。
(自由にやれってか)
俺は軽く肩をすくめ、ガルム1のあとに並んだ。

真っ直ぐに飛んでいたガルム1が、くいっと翼を右側にひねる。
前方に敵機は3機。
再び俺は、左端の敵機にターゲットを合わせた。
≪事前情報と違うぞ、敵にできる奴が混ざっている!≫
≪気にするな!真っ直ぐ飛べばいい!≫
≪護衛機を信じろ≫
予想外の反撃に遭った敵爆撃部隊の混乱した無線が、ヘッドセットに響く。
≪爆弾は大事に抱えたまま落ちてくれ≫
俺は先ほどからの勢いを全く殺さぬまま、HUDの中心に豆粒のように捕らえた敵機に向かって、ロックオンの一瞬の信号音を逃さず、ミサイルを発射する。
≪ガルム2、FOX2≫
そして、すぐさま敵機の反撃を回避するために翼をひねって自機の軸をぶらすように飛行する。
そのすれ違った頭の真上で、音もなく光が炸裂し、への字に折れた敵機がまた地面に吸い込まれていった。
速度を緩めつつ振り返れば、後ろでは今にも空を埋尽くさんばかりに、撃墜された機体から炎が吹き上がり、黒煙がもうもうとあがっていた。
ざっと見ただけでも5、6機。

撃ち漏らしは―――なかった。

≪ガルム1、ガルム2、敵機撃墜。もう少しだ≫
コントロールタワーからの無線。
無線の間にも、自身の撃墜した機体すら確認することなく、サイファーは速度を微調整しながら再び真正面から敵の群れに突っ込んでいた。
すれ違いざま、高速ですれ違うイーグルの腹から取り残されたように4基のAAMが零れ落ち、それぞれ散開しながら敵機に突き刺さる。

空中に、派手な火花が裂いた。

腹に抱えた爆弾ごと、四機一斉に爆発した爆撃機たちは、傾きながらゆっくりと空の底へ引きずり込まれていった。
自らが食った標的の炎に照らされて、あの両翼が紺色にペイントされた機体の背中がキラリと光る。
俺は視界の端でそれらを確認しながら、撃ちもらした護衛機にガンレクティルを合わせ直した。そして天地を回しながらすれ違いざまにところ構わず鉛の玉をぶち込んでやる。
自分の速度で紙のように千切れながらすれ違った機体が、コックピットで口をぽかんと開けたままのパイロットを道連れに、音もなく雪山へと墜ちていった。
悪夢のような数秒間。
自分の部隊に何が起こったのか―――落とされるまで理解できなかったのだろう。そんな顔だった。
弾丸のように地面に吸い込まれていく機体からはじき出されたパイロットが、少し遅れて雪の中パラシュートを開くのが見える。
主翼も尾翼もすっとんでしまっては、機体制御は不可能だろう。
―――この寒い中、実にご愁傷様だ。

気がつくと、サイファーが円を描くようにしてこちらに戻って来るところだった。もうアフターバーナーは炊いていない。
鋭く飛行機雲をきりながら俺の方に飛んでくると、キュっと機体を振って行きと寸分たがわぬ距離で、横につける。
直後、基地司令部からの無線が入った。

≪基地司令部からガルム隊へ、敵攻撃部隊の迎撃に成功。≫

気付けば、たった数分、数コンタクトでで全ての爆撃機を落としていた。
守るべきものがいなくなった護衛機や、戦闘能力のなくなった機体が、慌てふためいてUターンしていく様が見える。
サイファーはそれらを追うつもりはないようで、悠々とした飛行でそいつらを見送っていた。
―――ヤレヤレだ。
俺は、コックピット越しに軽く息を吐いて、いつの間にか肩に入っていた力を追い出す。
一連の俺の視線に気付いたのか、奴はその機体の両翼を、再び冗談めかすように軽く振ってみせる。

ほら、みただろ?

まるで、そんな風に語りかけられているようだった。
そんなやり取りの頃には既に、作戦空域のレーダーの反応には俺たちとその仲間の機体しかなくなっていた。

≪各機、ご苦労だった。報酬は期待しておけ≫

誰かの無線がもうもうと黒煙の上がる灰色の空に、ポツリとピリオドを落とす。
≪今日はガルム隊のおごりだな。朝までたかるから、覚悟しときな≫
口調とは裏腹に、無線の向こうに、初の勝利にニヤついている傭兵どもの顔があることは、想像に容易かった。
その声につられるように俺も口の端を吊り上げ、言葉をノイズに落とす。

≪サイファー、お前とならやれそうだ。よろしく頼む≫



≪相棒≫





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